9月27日(水曜日) 夜に、浜松市福祉交流センターにて、令和5年度第1回ピンポイント研修会を開催いた今回は、「あらためて『不登校』を考える~地域でつながる不登校支援~」をテーマに、講演会とグループワークを行いました。教育・福祉・医療に関わる約30名の参加者のみなさまと一緒に、不登校について考えていきました。

講師の野呂耕助先生(臨床心理士・公認心理師)からは、不登校の理解と支援についてお話をいただきました。近年の不登校の特徴として、数が急増していることに加えて、長期化・低年齢化していることが紹介されました。不登校対応では、「どうしたら学校に復帰できるか」ではなく、「なぜ学校に行くことがつらくなったか」を理解していくことから始める必要があり、その理解が進む中で初めて、どうしたらお子さんが安心して生活できるかを考えることができるのではないかとお話をいただきました。そのために、子どもの世界・気持ち・見ている景色にどこまで近づけるか、家庭状況・幼児期・今までの学校生活など、お子さんの過去や未来に思いをはせることが支援につながることもお話いただきました。

また、「子どもの感情の動き(甘えたり、ぐずったり、怒ったり、さみしかったり)を周りの大人が大切にしたり、もっと心の奥の気持ちを感じたりしてほしい。子どもが”分かってもらえた”という体験をしてほしい」ということや、「不登校は大人へのメッセージなのではないか」というお話もいただきました。

グループワークでは、不登校について、小グループに分かれて参加者のみなさんでお話しいただきました。参加者のみなさまからは、「”どう対応したらいいか”だけにならず、子どもの背景に思いをはせられているか考えた」というお話が出たり、地域の現状に関する情報共有、支援をする中での迷いや悩みなどをそれぞれに、率直な思いでお話してくださっていました。「支援者同士も、教育・福祉・医療問わず、地域でつながりながら子どもを支えていきたい」というお話もありました。みなさま、ありがとうございました。

今後とも、NPO法人すまいるでは、不登校のお子さんへの支援について、地域のみなさまのお力をお借りしながら進めていきたいと思っております。よろしくお願いいたします。また、当ホームページにて、不登校支援を始めとする、子どもへの支援に関する動画をNPO会員限定で公開しておりますので、興味のある方は、ぜひご視聴ください。